八代野鳥愛好会の活動

八代野鳥愛好会とは

八代野鳥愛好会は、八代市に暮らす鳥好きの人が集まって昭和62年(1987)4月に創立されました。

最初は鳥に親しむことを通して会員同士の親睦を深めるというものでしたが、鳥と親しむ中で、野鳥たちの暮らしが守られ人と野鳥が上手に共生することを目指す活動を続けて創立30年を過ぎました。

月1回の野鳥観察会(例会)を行い、例会の回数は、330回を超しました。野鳥観察会は八代市内を中心に実施していますが、時に県内各地、また県外でも実施しています。例会や行事は、その都度案内を差し上げますので、ご都合がつかれる時にご参加ください。

報告は、例会・行事案内と一緒に月報で行います。毎年の活動をまとめた会誌「カワセミ」を編集し、現在34号まで発行しています。

これまでの主な活動

月1回の観察会のほかに、鳥と人が共生することを目指して以下のような活動をしています。

平成2年(1990)

市制50周年(旧八代市)を記念して市の鳥「カワセミ」制定を請願

平成16年(2004)

球磨川河口の東アジア・オーストラリア地域フライウエイ水鳥パートナーシップ(EAAFP)参加(シギ・チドリ類)の請願を行い、参加登録されました。球磨川河口・八代海に目を向けて、地球を旅する鳥シギ・チドリ類や干潟のシンボル鳥クロツラヘラサギなどが生息する干潟の保全のために、日本各地や東アジア(韓国、台湾など)の方々とも交流し、情報交換を行いながら保護活動を行っています。

平成24年(2012)

日韓こども自然観察会を開催し熊本・八代と韓国の子ども達とのクロツラヘラサギ交流会等を実施し、これは「童話」作成団体との交流となり「国をつなぐ奇跡の鳥クロツラヘラサギ」(汐文社)が全国出版されました。

平成26年(2014)

国際交流イベント「アジアをつなぐクロツラヘラサギ」開催

平成27年(2015)11月

日韓交流クロツラヘラサギワークショップを開催

平成28年(2016)

台湾クロツラヘラサギ生息地を訪問するなど韓国や台湾の自然保護活動団体と交流

平成28年~令和2年(2020年)

熊本大学沿岸域環境科学研究センターと協力し、八代市内の環境団体(次世代のためにがんばろ会)と共に「八代まるごと自然体験」講座の運営に携わり、シギ・チドリ類観察会、クロツラヘラサギ観察会を実施しました。

平成29年(2017)~令和2年(2020)

球磨川河口干潟のラムサール条約登録を目指して干潟の野鳥観察会、ラムサール条約についての学習会、八代海の生態系の保全と持続的利活用を考えるシンポジュウムなどを実施

平成30年(2018)

「球磨川河口の干潟生態系と漁業資源が守られ、ラムサール条約登録に向けた干潟の保全」活動に助成(セブンイレブン財団)を受けました。

この活動では、4月に球磨川河口干潟で休息してエネルギーを補給し、さらに繁殖地向かって旅を続けるシギ・チドリ達へ声援を送る「球磨川河口 がんばれ!シギ・チドリ探鳥会」を催し、5月には100名を超す高校生達と「浜辺の大そうじ大会」を球磨川河口で行い、河口で繁殖するアオサギなどを観察しました。

7月には、球磨川流域の自然を大切にすることをめざして「ヤマセミとカワセミを通して球磨川流域の自然を学ぼう」講演会を実施、大雨の日でした70名の参加があり、大盛況でした。

8月は、八代海の漁労の場である球磨川河口干潟で「干潟に入って感触を楽しみ、干潟の生き物にふれ、さらにアナジャコ釣り体験を通して、干潟の生物の豊かさや八代海の大切さを学ぶ」体験学習のアナジャコ釣りを楽しみました。炎天下で熱中症対策を十分にして子どもからシニアの人まで干潟で楽しみ、暑さを歓声で吹きとばす楽しい活動を行いました。

9月は繁殖を終えたシギ・チドリ類が南の越冬地へ帰るシーズンです。「球磨川河口 がんばれ!オーストラリア・ニュージーランドへ」探鳥会を実施。声援を送り、河口なぎさのゴミ拾いを行いました。そして、10月には、飛来数が増したカワウを通して「川の安全性と多様性の維持・共生について学ぶ」学習会を行政の方の報告も交えながら実施しました。

平成30年(2018)

啓発パンフレット「球磨川楽学帳 球磨川河口の生きものたちを調べてみよう」(熊本大学くまもと水循環・減災研究教育センター発行)作成への協力

平成31年(2019)

啓発パンフレット「Field Guide to Kumagawa River Mouth」を共同編纂

平成23年(2011)

ラムサールネットワーク日本の湿地のグリーンウェブ事業に協賛し、春の渡り期(4月)を中心に「球磨川河口がんばれ! シギ・チドリ類探鳥会」を開いてシギ・チドリ類の渡りを応援する探鳥会を実施しています。

令和2年(2020)

次世代のためにがんばろ会の活動に協力して「青少年水サミットinやつしろ」に向けた、野鳥探鳥会、浜辺の大掃除活動、田んぼの生き物観察などの活動に取り組みました。

このように、野鳥探鳥会を中心にして、子ども達をはじめ多くの市民に八代の環境の素晴らしさを伝え、鳥と人との共生の啓発に努め、球磨川河口干潟のラムサール条約湿地登録に向けた啓発活動を継続しています。

そして、シギ・チドリ類やクロツラヘラサギなどの野鳥と人との共生を目指し、野鳥観察会・学習会・シンポジュウムの開催やパンフレット作成などを通して、市内・県内・国内、さらには韓国・台湾の方々と啓発・交流を続けています。